Dancing with an Angel

言葉を見つける追いかけるつかまえる

DAVID BOWIE『MOONAGE DAYDREAM』

David Bowieにまつわるドキュメンタリー映画

Bowieの思考を旅しているような時間だった…そうとも言えるし、自分なのかBowieなのかよくわからなくなるくらい思考がシンクロしていたとも言える。時間と空間が崩れて溶け合っているような不思議な作品だった。Bowieが言っていたように、平行世界を自分の隣に置いておくことは、何かしら人生のヒントを得たり助けになるものだ。自分の場合それがBowieの曲だったことは、とても運が良かったと思う。出会うべきタイミングというのはあるのだ。

 

Bowieが一番嫌いな場所だったというLAに身を置いたという話はすごく好きなエピソード。そうやって身を削り化学反応で何かを生み出そうとしていたことは、Bowieがただのミュージシャンではなく真のアーティストであることの証だと思う。嫌悪するロスに住んでいなければ『Station To Station』という名作も生まれなかったわけだから、人間、楽な方に流れてばかりでは成長しないと思い知る。嫌いな場所も嫌いな人も、芸の肥やしにしてしまえばいい。

 

テリー

兄、テリーのこともだいぶ語っていた。「Rock 'n' Roll With Me」は、今でも自分を勇気づけてくれる大好きな曲だが、本当はテリーのために歌っていたのかもしれない。彼がいたからこそ、Bowieの音楽がありBowieの存在があるのだと思う。このドキュメンタリーで語られる兄弟の関係が表なら、映画『Stardust』で描かれていた兄弟の確執は裏に当たるのではないかと。

 

『Stardust』

ちなみに…映画『Stardust』はBowieサイドでは非公式扱いとなっていて、1曲もBowieの楽曲を使わせてもらえなかったかわいそうな映画ですが、どのようにして〈David Bowie〉になり得たかその背景がよくわかる良い作品だと思いました。〈ジギー・スターダスト〉誕生の瞬間もこんな感じだったのかもしれない‥と結構楽しんで観ました。エンディングで流れる曲は、70代のBowieっぽさが出ていて、いかにも彼が書きそうな曲でした。よほどのファンでないと書けないのでは?

 

閑話休題

「Wild Eyed Boy from Freecloud」のライブバージョンが聴けて良かった。この曲のストーリー展開が好きで、話を広げて舞台化、ミュージカル化できるのでは、なんて妄想。この世界観を表現している壮大なオーケストラも大好きです。

 

自分の計画とBowieの計画が合っているのかの答え合わせ

観ている時間は、自分の考え方とBowieの考え方をすり合わせしているような時間でもあった。節目節目で『Moonage Daydream』を観れば答え合わせができるだろう。自分の人生を生きているかの。


生きることは〈カオス〉でも〈カットアップ〉でも何でもあり、自分の考えたやり方でツギハギだらけで生きていけばいい。

Bowieは私にとって最強の味方。これからも人生の伴走者でいてくれる。

 

 

 

終盤で流れる「Memory Of A Free Festival」のマッシュアップがかっこよくて、(「Station To Station」の汽車の効果音の使い方!)早速Spotifyでポチりました。

 



 

 
 
 
 
 
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