Dancing with an Angel

言葉を見つける追いかけるつかまえる

映画 パラサイト 半地下の家族

今年のアカデミー作品賞『パラサイト 半地下の家族』を見てきました。

 

たぶん見る前から好き嫌いが分かれるのでしょうし、万人に受け入れられるような作品ではないと思います。

 

そうはわかっていたけど、今日映画館で私が見た回は観客が数人というのはちょっと残念に思いました。観た方の感想や口コミが拡がっていけばいいのですけど‥。世界中で蔓延している新型コロナウィルスのせいもあるのかもしれませんが。

 

 

 

さて映画の感想ですが、

強烈な作品なのでどう書いてもネタバレになるような気がして

どうやって書いていいのかわかりません。

 

 

エンドロールを見ながら放心状態で思ったことを書いておきます。

 

真実などこれっぽっちも知りもしないのに

普段私たちはまるでその問題の当事者か、その問題に精通している人間のように饒舌に語る。

それがいかに傲慢なことであるか、ハンマーで頭を100回くらい叩かれたようなそんな気持ち。

 

そして、

社会のルールなど破ってもいい。時にルールを破らないと自分にとっての正しさにはたどり着けない。誰でも人生に一度はそういうことがあるのだろう。間違ってると言われても、自分の思う正しさを抱いて泥臭く生き抜けというメッセージを私は受け取りました。

 

分断されたものを取り戻すには、分断されていた時間よりももっとたくさんの時間がかかる。それでも信じて進むしかない。希望は生まれるものではなく、絶望の中からすくい取るものだと思うから。

 

とてもシリアスな話だけど、声を出して笑ってしまうようなユーモアな場面も絶妙タイミングで挟まっています。悲も喜もあるのは実人生もそう。突拍子もない設定だと思えばそうなのですが、人生ってそういうもの。

 

考えようによっては、地下も地上も地獄であり天国でもある。

ハッピーエンドと捉えるのかバッドエンドかは考え方ひとつで変わってきます。

 

これネタバレかどうか‥

白人社会へのアンチテーゼは随所に忍ばせてあるように感じました。ちょっとした違和感ですが。人種問題というのは、そういうちょっとした違和感の積み重なりなのだと思います。

この作品は近未来の話というか、予見しているようにも思えます。白人社会や人種でマウントを取る時代もいずれ終わると。オスカーを取ったこと自体がその証明になっているとも言えます。

 

 

この感想ではなんのことかさっぱりですね。

自分で書いていても頭がごちゃごちゃです。

‥‥つまりそんな映画なのです。

 

 

 

そして音楽がとてもいいです。

観ている人間を上でも下でもなくフラットな状態にさせてくれます。

エンディングの歌も浄化作用のある歌詞で、

ストーリーに置きっぱなしにさせないで現実に戻してくれます。

 

 

つっこみどころが満載なのでもう一回観たいなー。この感じは『カメラを止めるな!』を観たあとの感覚と近いような気がします。

 

 

 

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キャラメルポップコーンは必ず!

期間限定のアップルサイダーは角切りりんごが入っていて美味しかったです。